Black Lives Matter
今回は、現在アメリカを中心に起きている"Black Lives Matter”という活動について書かせて頂きます。
「Black Lives Matter」とは2013年、米フロリダ州で黒人の高校生が白人警官に射殺された事件のあと、SNSを中心に広がった抗議運動のことを言います。
白人警官による黒人殺害事件は、その後も米国でしばしば繰り返され、そのたびにデモをはじめとする抗議活動が行われてきました。
この運動は、特に白人警官による無抵抗な黒人への暴力をはじめとする人種差別の撤廃を訴えるものです。
今日本国内のニュースでも報道され始めた、2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスにて、黒人男性のジョージ・フロイド氏が白人警官によって約9分間にわたり首を膝で押さえつけられ、死亡するという事件が発生しました。
警官は、周囲の静止や、フロイド氏の「息ができない」という訴えにも耳を傾けず、一方的にフロイド氏の命を奪いました。
現場の様子を記録した映像がSNSで拡散され、「#Blacklivesmatter」のハッシュタグとともに抗議活動が始まり、いまやデモは米国のみならず世界に広がっています。(SNS投稿時にハッシュタグを付けると、貴重な情報が埋もれてしまう恐れがあるので、基本的には使わない方向でお願いします。)
抗議デモの参加者には、暴徒化して略奪や破壊行為に乗り出す者も多発しており、米国では警官や兵士がデモ隊と衝突しました。
今回の「Black Lives Matter」運動は、フロイド氏の死亡事件が本格的なきっかけになったとは思いますが、「Black Lives Matter」運動が始まった2013年以来の経緯、そしてそれ以前の差別や社会構造にも深く結びついているものだとされています。
一方、デモの参加者が暴徒化する現象については、新型コロナウイルスの影響から厳しい生活制限が求められていた米国において、ストレスや不安が一気に噴き出した例ではないかと見る向きもあるそうです。
私たちの取引しているブランドのショップも暴徒化した人々に強盗に入られ、店舗を荒らされ、商品を奪われるといった事件が事実起きています。
今、米国の大手企業や多くのファッションブランドが続々と差別反対に賛同するメッセージを発表しています。
特にいち早くメッセージを配信したNIKEも素晴らしいですが、一番の競合であるはずのADIDASが賛同しその動画をそのままリツイートした事は、この問題に対する姿勢や意見を様々な垣根を取り払い、一致させなければならないと考えさせてくれます。
当店は多くの海外ブランドを取り扱っており、さらにディレクターが活動しているベースがニューヨークにあることからも、対岸の火事と傍観せずに、この運動に賛同するという意思を表明します。
この運動の一環として、ソーシャルメディア上で、黒人系以外のソーシャルメディアユーザーに、6月1日から6月7日まで自分のSNSコンテンツを使用しないように求めています。
当店としても、自社のSNSをこの期間は使用せずに、この活動に参加していきたいと思います。
この文章を読んでいる方の多くはおそらく日本に住んでいると思いますので、あまり身近なことに感じられないかもしれませんが、政治に関してと同じで、1人1人が今世界で何が起きているかに関心を持ち、自分たちが何ができるかを考えて行動を起こすことが大切かと思います。
大村